ラッキーズサイクルサプライ
11 FLHXSE2
パフォーマンスバガーというスタイルと、Performance Machine(パフォーマンスマシーン)というブランドの交差点
その車両は、ひと目見ただけでパフォーマンスバガーと呼ばれるそれだった。バイクの戦闘力を”走行性能”と定義したら、その車両はストリートの戦闘力が高そうだと感じた。店主曰く、レースでもそこそこ行けるとのこと。確かにそのように見える。
車体は、インフェルノオレンジが眩しい11年式ストリートグライドCVO(FLHXSE2)。エンジンは物足りなさを感じてかS&Sにスワップされたんだろうなと想像した。
フロントエンドは、見るからにブレーキが効きそうなセットアップ。店主が日頃から言っている、”止まれないと(アクセルが)開けれない”を再現するブレーキシステムは、Galferのウェーブディスクxブレンボのラジアルキャリパー。これは店主が説得力を持って勧めたセットアップだろう、直感的にそんな気がしたしそんな情景を想像した。
Sly Fox製カーボンフロントフェンダーは、バネ下重量を軽しハンドリングにもポジティブな影響を与え、ショーティなデザインとそのカーボンの質感がよりレーシーな雰囲気を醸す。
スイングアームはアルミの削り出し、リアサスペンションはRacetechへと変更し、エキゾーストはD&D 2-1を選択するあたり、まさに通のセレクト。
一つ一つのパーツセレクトとセッティングが”性能至上主義”へと導く。
そんな一貫した、性能至上主義的セットアップに選ばれたフロントホイールが、Performance Machine(パフォーマンスマシーン 以下PM)製、鍛造アルミ削り出しホイールの”Formula”。
ホイールサイズは19インチ。走行性能を鑑みたら合理的な選択だ。
サイズや性能を考えたら他にも選択肢があるはずだが、PMを選択したのがこの車両のアイデンティティであり、アメ車をその作法を持ってカスタムするという合理であろう。
シンプルな5本スポークは、レースシーンからそのデザインの着想を得ており、重量も他の鍛造ホイールに比べると軽い部類に入る。16年あたりにローンチされたデザインだが、まるでパフォーマンスバガーの到来を先取りしたかのタイム感で、時代がやっと追いついたプロダクトだ。
最近のPM製品は、キレイめなアクセサリーパーツばかりで、パフォーマンス系のパーツは、性能をスポイルしていると思われがちだが侮ることなかれ。近年はパフォーマンス系のジャンルにも目を向けており、性能にフォーカスしたプロダクトや、ロードグライドをベースにターボやカーボンパーツを盛り込んだプロモーション車両の制作も行っている。
先日の横浜ホットロッドカスタムショーを見てもそうだが、PM製品はオールドスクールなチョッパーにも使われている。
同社は、1970年創業から車種にとらわれること無く、レース、ストリートなどの数々のシーンを跨ぎ、オールドスクール、ニュースクール、バガーなど、多様なカスタムスタイルにマッチするプロダクトをリリースし続けている。
カスタムの変遷をたどってもこれだけ長く、多くの車両に使用されているブランドは多くはないはずだ。
即ち、常に新しい時代と交わるべくチャレンジしているのである。
PMのロゴは、高品質なものを供給する安心・安定のブランドイメージでもあるだろうが、ここは敢えて秘められたチャレンジスピリットの証と取ろう……。
とかなんとか言っておきながら、やっぱりアルミホイールは格好良いしコントラストカットは控えめだが品のある花を添えるみたいで良い。
パーツチョイスはアイデンティティだ。
リアホイールも交換するとのことで、カスタムは続く。
次回を待たれよ。
品番 | 商品 | 価格(税込み) |
PER-1204-7905R-FRM-BM | Fホイール | 238,700 |
DRA-1401-0731 | Fカーボンフェンダー | 80,960 |
※価格は2021年12月現在の税込み価格です。
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