アメリカ合衆国フロリダ州、東海岸の観光・保養地として知られるデイトナビーチ。そんなデイトナビーチで年に一度、多くのバイクとバイカーが一斉に集まるイベント、それがデイトナバイクウィークです。
今年は3/1 – 10の計10日間開催されたこのイベントは、今年で83回目を数え、多くのモーターサイクルファンに愛されるシーズンの始まりを告げるイベントです。
期間中は様々な場所でイベントが開催され、昼夜問わず盛り上がりを見せています。今年も視察へ行ってまいりましたので、その様子をお届けします。
Main Street / メインストリート
バイクウィークの期間中は、「俺を見ろっ!!」とばかりにエキゾーストノートを響かせるバイク乗りや、ストリートに集まったバイクを眺めて楽しんでいる人、ビール片手にライブを楽しんでいる人など、昼夜を問わず全米から集まった人々で賑わいをみせます。
また、メインストリート奥のガソリンスタンドでは、大径ホイールをインストールしたバガーが給油レーンに鎮座。大音量のサウンドを響かせ、ギャラリーを沸かせていました。この雰囲気、日本では体感できません。
DAYTONA International Speedway / デイトナ・インターナショナルスピードウェイ
期間中は様々なメーカーがブースを出展し、新型車の試乗をすることも可能です。日本未導入のパンアメリカCVOや、導入予定のNEWカラーもいち早く確認。また、ハーレーダビッドソン・アフターマーケットパーツメーカーもブースを出展しパーツの展示を行っています。最近人気のあるBaja Designsのライトを取り扱うカリレイズドモトも出展していました。
2日の夜に開催されたDAYTONA Supercrossを観戦。レース会場では、子供連れのファミリーから10代と思しき若者のグループまで、老若男女の歓声が飛び交い、米国モーターサイクル文化、ファンユーザー層の厚さを感じました。
Iron Horse Saloon / アイアンホースサルーン
多くのバイカーで賑わいを見せるIron Horse Saloon。1980年から続く由緒あるバイカー達のたまり場です。敷地内には6つのバーがあり、各々の時間を楽しむゆるい空気感が充満しています。
Destination Daytona / ディスティネーション・デイトナ
Teddy Morse’s Daytona Harley-DavidsonとJ&P Cyclesの敷地を含む広大なスペースにハーレーダビッドソン・アフターマーケットパーツメーカーが集結するDestination Daytona。Kodlin USA(コドリンUSA)・Progressive Suspension(プログレッシブサスペンション)・Vance & Hines(バンス&ハインズ)・Arlen Ness(アレンネス)など当社取扱いのお馴染みメーカーから、SMT Machining(SMTマシニング)・RC Conponents(RCコンポーネンツ)といった新たに注目しているメーカーまで揃い踏み。
Pick Up Custom
Covington’s Customs(コビントンズカスタムズ)のブースで見かけた2台のローライダーST。ハンドコントロール・フットコントロール・フロントエンド・キャリパーと主要部分をRebuffini(レブフィニ)で統一。派手色カラーアルマイトをペイントと合わせてコーディネートした好例です。
Hardcore Cycle Performance Bike Show / ハードコアサイクル・パフォーマンスバイクショー
ディスティネーション・デイトナの1画で行われたHardcore Cycle主催のバイクショー。トレンドのパフォーマンス系カスタムが集結し、米国カスタムの最前線を体感。アメリカということもありツーリングモデル(中でもロードグライド)が中心ですが、ローライダーSTを始めとするM8ソフテイルやFXR、インディアン・チーフスポーツをベースとしたカスタムも多くあり。こちらにはSaddlemen(サドルメン)やLyndall Brake(リンダルブレーキ)といった旬なブランドがブースを構えていました。
Pick Up Custom
気になったカスタムをピックアップ。恐らくロードキングをベースにRTフェアリングをインストール。フロントワイド化とエアサスを組み合わせています。
RTフェアリングやベルリンガー製ハンドコントロール、リンダル製ブレーキローターなど、使用されているパーツ一点一点はパフォーマンス系カスタムで用いられることが多いものですが、バガーのノリでカスタムするとこんな印象に。Rサスペンションのリザーバータンクを模したエアタンクも面白いポイントです。
また別陣では、デイトナスピードウェイにて行われたDaytona200とショートトラックのレース観戦を楽しみました。
Daytona200は様々なカテゴリーのレースがあり、 中でも楽しみだったのがバガーモデルのみが参加するKing of the Baggers。ハーレーとインディアンの手に汗握る白熱した闘いは最終レースまでもつれ込み、最後は劇的な結末により大きな歓声が上がりました。
またRoland Sands Super Hooligansは750cc以上のニ気筒のバイクに新たに900cc3気筒と電動バイクがすべて同じグリッドに並んだ変わったレース形態で、夜に行われたショートトラックのレース同様、アメリカのレースに対する懐の深さと愛情を感じました。またレースを自然体で楽しむリラックスした雰囲気もアメリカっぽいなと感じました。
Fin / 最後に
今回の視察でカスタムの傾向に関しても変化を感じました。2019年頃は大径ホイールをインストールしたバガーカスタム一辺倒という印象でしたが、今回はフロントファットバガー、パフォーマンスバガー、スピードクルーザー、と様々なトレンドカスタムが揃い踏み。最新のトレンドをキャッチできるイベントとなっていました。
今回お届けできたのは、お祭り騒ぎが10日間続くデイトナバイクウィークのほんの一部分ですが、今回はここまで。以上、日本人はおろかアジア系の人もほとんど見かけない、異国感満載のデイトナビーチより、バイクウィークのレポートでした。