最も長く体に触れるパーツの一つであるシートは、見た目や乗り心地に大きく関わる重要な箇所です。「純正シートが理想のスタイルにマッチしない」、「ツーリングで想像以上に疲労してしまった」などのお悩みをお持ちなら是非シートのカスタムを検討してみて下さい!
ハーレー向けカスタムシートは、実に様々なメーカーが、多種多様な商品をラインナップしています。本記事では、メーカーごとにシートの特徴や装着事例をご紹介します。この記事を読めばシート選びに悩むあなたも、理想のシートがきっと見つかるはずです。
- ハーレーのシートについて知りたい⼈
- シートのカスタムを検討中の⼈
- シートの装着事例をチェックしたい⼈
は必見です!
1. ハーレーのシートをカスタムする理由
2. カスタムシートの基礎知識
- シートの各部名称
- シート表皮の材質
- シートの表皮デザイン
3. シートカスタムにおすすめのブランド
- Saddlemen(サドルメン)
- Corbin(コルビン)
- Whiplash(ウィプラシュ)
- その他メーカー
4. まとめ
ハーレーのシートをカスタムする理由
そもそもハーレーのシートをカスタムすると、どんなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを3つご紹介します。
●見た目の変更
1つ目のメリットは見た目の変更です。
ハーレーの純正シートはシンプルなデザインが多く、シートをカスタムすることで大きく印象を変えることができます。アフターマーケットのカスタムシートは、仕上がりや形状によって豊富な種類がラインナップしています。シートのデザインによっては車体のシルエットが変わり、バイク全体の印象を左右します。カスタムに個性を出すなら効果抜群です。
●疲労や痛みの軽減
2つ目は疲労や痛みの軽減です。
ツーリングで疲労を感じたことはありませんか?Vツインエンジン特有の鼓動感やトルクは、ハーレーの大きな魅力である一方で、疲労の原因にも繋がります。振動による疲労には衝撃吸収性の高いクッション材(フォーム)を内蔵したシートが有効です。既存のシートを加工することで後付け可能なクッション材もあります。
適切なハンドルポジションにも関わらず腕が疲労する場合は、トルクある加速による踏ん張りが原因かもしれません。ホールド性の高いシートなら腰周りをしっかりと抑えるため、腕のみで加速Gを支えるのに比べて大幅に疲労を軽減します。
●足つき、操作性の改善
3つ目は、足つき、操作性の改善です。
無理なライディングポジションは疲労の原因となるだけでなく、思わぬアクシデントのきっかけになることもあります。アメリカ人の体格に合わせて設計されたハーレーは、平均的な体格が小柄な日本人にとっては乗りづらさを感じる場合が少なくありません。シートの厚みや幅が小さいものに変更することで足つきや操作性が改善します。「車高は変えずに足つきを改善したい」「車高を上げたいけど足つきは維持したい」などのカスタムを希望する場合にも有効です。
以上、シートをカスタムする3つのメリットをご紹介しました。理想的なライディングポジションは、ハンドルバーや車高、フットコントロールなど、シート以外の要素も影響します。それらのパーツとのバランスも考えながら、理想のシートを探してみましょう!
カスタムシートの基礎知識
●シートの各部名称
社外シートの中には、材質やデザインを細かくオーダーできるものがあります。オーダーシートの基礎知識として、Cobin製シートを例に各部の名称をご紹介します。
※名称はメーカーごとに異なりますので、ご注文の際は各メーカーのオーダーシートをご確認下さい。
①:シート座面
②:ウェルト(パイピング)
③:スタッドバンド
④:サイド
●シート表皮の材質
ハーレーのシートに使われる主な表皮の材質は、「合成皮革」と「本革」です。それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
合成皮革
【メリット】
- 色や質感の選択肢が多い
- 本革に比べて安価
- メンテナンスが簡単
- 耐水性、防汚性に優れる
【デメリット】
- 本革のような経年変化による味わいが出ない
- 熱に弱い
- 長持ちしにくい
本革
【メリット】
- 丈夫で長持ちする
- 経年変化により味わいが増す
- 使うほど形状が馴染んでくる
【デメリット】
- 定期的なメンテナンスが必要
- 合成皮革に比べて高価
- 水に弱く、雨天時は防水カバーの取り付けが必要
●シートの表皮デザイン
スティッチ(縫い目)タイプやボタンタイプなど、シートの表皮デザインも様々です。各デザインの名称は以下の通りです。
※メーカーによってデザインの名称が異なる場合があります。
①スムース:スティッチがなく、滑らかでシンプルな表皮デザインです。
②タックロール:等間隔に平行のスティッチが入った表皮デザインです。
③ダイヤモンドスティッチ:ダイモンド形(ひし形)の縫い目が特徴的な表皮デザインです。
④ボタンダウン:表皮をボタンで留めたデザインです。
シートカスタムにおすすめのブランド
装着例と共に、シートカスタムにおすすめのブランドを一挙にご紹介します。
●Saddlemen(サドルメン)
サドルメンは1987年創業の米国シートブランドです。その長年の研究の成果の一つがGel-Core テクノロジーです。最も先進的な素材であるGel-Core テクノロジーは、ライダーの疲労を大きく軽減し、まるでバイクと一体となるかのようなフィット感です。シートは、表皮やスティッチカラーなどのオーダーが無償で行なえます。
【Saddlemenのおすすめシート】
SDC Performance Gripper シート
Saddlemen × San Diego Customs のコラボレーションシートです。Gel coreテクノロジーによりエンジンの振動を最大50%、路面の振動を最大92%低減します。
※SDC Performance Gripper シートは、表皮の変更ができません。
Step up シート
流行のスタイルにマッチするStep upシート。腰周りをしっかりホールドします。表皮の縫い目は、Latticeスティッチ、タックロールが選択可能。
【Saddlemenシートの装着例】
2014 FXSBSE2 / モトサービスカトウ
Step upシートを装着した2014年式FXSBSE2です。Step upシートの細身なデザインがロー&ロングなブレイクアウトの造形にマッチします。
2023 FXLRST / ハーレーダビッドソン豊橋
特注仕様のStep upシートを装着した2023年式FXLRSTです。こちらのシートは「座面スティッチ:ホワイト、縫い合わせ部分:ブラック、ロゴ:ホワイト、座面表皮:カーボン、パッセンジャー表皮:ブラック」でカスタマイズされ、オリジナリティーの高いスタイルに仕上がっています。
●Corbin(コルビン)
Corbinは50年以上の歴史と60あまりの特許を持つ全米No.1のシートメーカーです。ハーレー用シートのみならず、スポーツバイクやスクーター用シートなど、ラインナップの豊富さは群を抜いています。
Corbinが製作するシートは人間工学に基いて設計されています。サイドからライダーの体を支えるように体重を分散し、ライダーの疲労を和らげます。また、デザインに関しても、表皮の仕上がりからスティッチの色まで指定が可能。ご自身の車両に合ったシートをオーダーメイドで製作してくれます。
【Corbinのおすすめシート】
Classic Solo & Pillion シート
豊富なカスタマイズ性が特徴のコルビンの定番シートです。幅広のシートは優れた重量配分を実現。足つき性に考慮した2″前位置のクローズバージョンもラインナップされています。
Gunfighter Smuggler シート(スポーツスターS)
シート下に便利な収納トレイを備えたスポーツスターS専用シートです。頭を悩ませるスポーツスターSの収納問題を解決します。シート内部には高密度フォームを内蔵し、長時間のライディングでも快適な乗り心地を提供します。
The Wall Saddle シート
BMC motorcycle Co. × Corbinのコラボシートです。クラシカルなコルビンのファストバックシートに直立した7″のバックサポートをプラスした「The Wall」。クラブスタイルやカフェレーサースタイルにマッチします。
【Corbinシートの装着例】
2019 FXLR / ハーレーダビッドソン三鷹
Classic soloシートを装着した2019年式FXLRです。座面はカーボンファイバーのブラックレザー表皮にブルーのダイヤモンドスティッチを採用。世界に一つだけのオリジナルシートをオーダーすることが出来ます。
2020 FXLRS / エムピーシー
The Wallシートを装着した2020年式FXLRSです。特注のウェルト, スティッチカラーはグリーンをチョイス。ブラックアウトされた車体に差し色としてポップなカラーを加えました。
●Whiplash(ウィプラシュ)
Whiplashは、南カリフォルニアを拠点にハーレー用シートを始め、パフォーマンスパーツやアクセサリー、アパレルなどを提供します。同社はステッチや表皮を細かくオーダーでき、カスタム車両にぴったりなゴージャスなシートを作製可能です。もちろん乗り心地にも妥協はありません。ランバーサポートと高密度のメモリーフォームによって、究極の乗り心地を実現しています。
【Whiplashのおすすめシート】
Drifter ソロシート
Drifterは、ミニマルなスタイルのソロシートです。臀部を包み込むようなタイトで完璧なフィット感により、究極の乗り心地を実現します。
Slipstream シート
Slipstreamは、レースにインスパイアされたシートです。同社のシートラインナップで最も高さのある7″のランバーサポートが、抜群のホールド感でライディングをサポートします。
Gambler シート
パッセンジャーも座れるシートをお探しなら、Gambler シートがおすすめです。Gamblerは、6″のランバーサポート付きスクエアバックスタイルシートです。ライダーの腰部をしっかりとサポートしつつ、タンデムも可能です。
【Whiplashシートの装着例】
2011 FXDL / スズキ&アソシエイツ
Slipstream シートを装着した2011年式FXDLです。過去に当社のデモ車として製作されたこちらのFXDLは、外装のPMカラーに合わせて、ブルーのスティッチでシートをオーダーしています。
●その他メーカーのおすすめシート
スポーツスター 2-UP シート – Mustang(マスタング)
適合:スポーツスター
マサチューセッツ州のシートメーカーであるMustangは、1980年の創立以来、他に類を見ない快適さと耐久性を実現するために、熟練した職人が最高級の原材料を使用して、手作業でシートを作り続けています。こちらのスポーツスター用2-upシートは、同社製品の中でも特に人気のシートです。
Alligator バガーシート – Baddad(バッドダッド)
適合:ツーリング
ストレッチタンクシュラウドやサドルバッグなど、バガーカスタム向けパーツを得意とするBaddadより、ツーリングモデル向けシートのご紹介です。同社製のタンクシュラウドに適合する薄型シートです。スタイリッシュなシルエットを構築します。表皮がスムースタイプもラインナップあり。
▶ 商品ページはコチラ
▶ バッドダッドその他の商品はコチラ
カフェテールセクション – Burly Brand(バーリーブランド)
適合:スポーツスター
Burly brandのカフェテールセクションは、スポーツスターをカフェレーサースタイルに変貌させます。シートにはゲルインサートが内蔵。スポーツスターでカフェレーサーカスタムを目指す人は必見です。
※取り付けには加工が必要です。
▶ 商品ページはコチラ
▶ バーリーブランドその他の商品はコチラ
Leather Black Quilted ソロシート – thunderbike(サンダーバイク)
適合:18-up ソフテイル
ハーレーダビッドソン正規ディーラーであり、カスタムパーツサプライヤーでもあるThunderbikeは、自社パーツでフルカスタムしたデモ車も有名です。同社がフルカスタムしたM8ソフテイルは、ハイクオリティーなボディパーツにこちらのシートを組み合わせたカスタムが十八番。下記のリンクからぜひチェックしてみて下さい。
▶ 商品ページはコチラ
▶ サンダーバイクその他の商品はコチラ
まとめ
今回の記事をまとめると、
- 見た目や快適性に大きく関わるシートは、カスタムの満足度が大きい!
- メーカーによっては、表皮やスティッチをカスタマイズし、自分だけのオリジナルシートをオーダー可能!
- 世界中のパーツを取り扱うスズキ&アソシエイツなら、理想のスタイルを実現するシートが見つかる!
当ブログではハーレーカスタムの今が分かる、新商品情報やカスタム事例を発信しています。カスタムブログでは、シートの装着事例が分かるカスタム車両を多数ご紹介しています。コチラもぜひご覧ください。
▶ ハーレーカスタムブログ
パーツのご購入はお近くのバイクショップまたはディーラーにて。
最寄りのハーレーショップはコチラ!
▶ 販売店一覧